電気科学技術奨励賞についてAwards

第71回 電気科学技術奨励賞 候補者推薦募集中

公益財団法人 電気科学技術奨励会が実施している「電気科学技術奨励賞」(旧オーム技術賞)は、本年で第71回を迎えることとなりました。毎年関係各位のご協力により多数の隠れた中に優れた電気科学技術功労者を表彰する事が出来、わが国の電気科学技術の進歩発展にいささかなりとも寄与するところとなり、深く感謝しております。本年も受賞候補を数多くご推薦下さいますようお願い致します。ご推薦、またご推薦にあたっての詳細等については、下記ページよりご確認ください。

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電気科学技術奨励賞とは

募集規定

対象者 電気科学技術分野に関する発明、研究・実用化、ソフトウェア開発、教育等で優れた業績を上げ、原則として職歴5年以上を有する方。
募集部門 電力・エネルギー分野、産業・交通分野、家電・民生機器及びエレクトロニクス分野、情報・通信分野、教育分野。
贈賞 ●電気科学技術奨励賞
賞状、記念楯(雷神像青銅板入)、助成金を贈賞。(昨年度18件)
●文部科学大臣賞
全受賞者の中から特選1件に贈賞。
●電気科学技術奨励会会長賞
全受賞者の中から準特選1件に贈賞。
締切 令和5(2023)年6月30日(金)必着(毎年、原則として6月末締切)
受賞発表 令和5(2023)年10月上旬
応募方法 本サイトより推薦書用紙をダウンロードして頂き、郵送にてご応募下さい。
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これまでの受賞者

令和4年度(第70回)までの授賞件数・受賞者数

  • 授賞件数1,909
  • 受賞者数4,330

令和4年度(第70回)の授賞件数は18件、50名が受賞されました。

●令和4年度 文部科学大臣賞
パナソニック ホールディングス株式会社
株式会社 パナソニック システムネットワークス開発研究所
京都大学
「920MHz帯 空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの開発と実用化」
●令和4年度 電気科学技術奨励会会長賞
日本電信電話株式会社
「小型省電力OOLS(Optical Open Line System)の実用化」

これまでの受賞者リスト

第70回電気科学技術奨励賞受賞作 内容紹介

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電気科学技術奨励賞並びに文部科学大臣賞[1件]

「920MHz帯 空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの開発と実用化」

パナソニック ホールディングス株式会社谷 博之
株式会社 パナソニック システムネットワークス開発研究所田中 勇気
京都大学篠原 真毅

近年、IoT(Internet of Things)の普及により、センサをはじめとする情報機器の数が増加しており、電池交換・充電や電源配線が課題となっている。この課題を解決するため、マイクロ波による空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの開発に取り組んできた。

特に、920MHz帯の周波数を使用することで、広い空間で場所を気にせずウェアラブル機器などに、ワイヤレスで電源を供給するシステムが実現可能となる。2022年5月、電波法施行規則等に関する省令が改正され、一般環境下での利用が可能となったが、人体や他の通信機器への影響を考慮し、送電出力は1W以下に制限されている。この制限内において、いかに電力を効率的に伝送し、広い範囲にある受電機器へ電力を供給できるかが、研究開発課題となっている。

この課題に対し、効率的に空間へマイクロ波を送受電する小型アンテナ技術、受電したマイクロ波電力を効率的に安定して直流電力へ変換する受電回路技術を新たに開発し、1W以下の小電力送電において、最大10m先のセンサ等の機器を動作させるシステムを確立した。実環境下での検証を行い、業界に先駆けて空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの実用化を達成した。さらに広い範囲で、より多くの電力を送電することを目的に、送電機を複数配置し、それらを協調制御することで、高速かつ高精度に電力スポットを形成する分散協調型送電技術を開発した。この技術により、ワイヤレス電力伝送システムの適用市場をさらに大きく拡大していく。

電気科学技術奨励賞並びに電気科学技術奨励会会長賞[1件]

「小型省電力OOLS(Optical Open Line System)の実用化」

日本電信電話株式会社須田 祥生
日本電信電話株式会社菊池 清史
日本電信電話株式会社岡本 聖司

5Gサービスのエリア展開を契機に日本国内通信ネットワークの末端までトラヒック増が予測される中で、末端ビルまで含めたメトロネットワークに対する1波長あたり100Gbpsの システムの導入を経済的かつ小型・低消費電力で実現する必要がある。

メトロネットワークへの適用を目的とした小型省電力OOLSの実用化開発においては、①NTTが開発したシリコンフォトニクス技術を適用したCOSA(Coherent Optical Sub-Assembly)、②低消費電力100Gデジタルコヒーレント光伝送技術、③既存WDMシステムとの光直結接続を実現するλ接続技術、④小型省電力システム化構成技術を適用することで、従来の100G WDMシステムに対して抜本的な経済性、省スペース性・省電力性を実現し、2022年度末の5Gサービスの人口カバー率70%達成に向けた道筋を立てるとともに、カーボンニュートラル実現に大きく貢献した。

電気科学技術奨励賞[16件]

「画像処理技術を用いた信号ボンド異常判定装置の開発と実用化」

東日本旅客鉄道株式会社工藤 由康
東日本旅客鉄道株式会社鈴木 雅彦
株式会社 東芝山口 修

信号ボンドは、鉄道の安全・安定運行を確保するために重要な信号設備である軌道回路を構成する機器であり、年1~3回の目視点検を行っている。その点検は特に首都圏においては列車の運行していない夜間わずかな時間行う必要があることから作業員の負担が大きく、設備も点在しているため効率的な点検が困難であった。

今回開発した信号ボンド異常判定装置は、目視による信号ボンドの点検作業削減を目的に、営業列車に搭載したカメラで撮影した設備の静止画像を処理・解析することにより、自動で信号ボンドの正常・異常を判定する装置である。本装置は2022年4月から実導入され、山手線ほか16線区(約61,000箇所)の信号ボンドの点検に使用され、鉄道の安全・安定運行の確保や点検の効率化を実現している。

「3Dセンシング・技認識技術によるAI体操採点システムの実用化」

富士通株式会社矢吹 彰彦
富士通株式会社佐々木 和雄
富士通株式会社井谷 司

本受賞作は、体操競技における正確かつ公平な採点を可能とするAI体操採点システムの基本技術の確立と、国際体操連盟・日本体操協会との連携による実用化の達成を評価されたものである。体操競技は器具・技能の進化に伴う選手の動きの高速化・複雑化により、審判員の目視判定が困難になるという課題があった。

AI体操採点システムは、①3DレーザセンサとAI骨格認識によるマーカーやセンサを必要としない人の動きのデジタル化(3Dセンシング技術)、②採点規則のデジタル化を通じた技判定の自動化(技認識技術)、という革新的な基本技術の開発を基盤とし、肘・腰・膝関節などの角度をフレームごとに示すマルチアングルビューと、技の区切りごとに技判定結果を示す自動採点ビューにより審判の採点活動を支援する。本開発は、従来は「経験と勘」に頼っていた判定を「客観的なデータ」に置く、スポーツのデジタル・トランスフォーメーションに関する世界初となる事例である。

「中性子国家標準に基づく精密校正技術開発及び普及による国民生活の安全への寄与と国際貢献」

国立研究開発法人 産業技術総合研究所原野 英樹
国立研究開発法人 産業技術総合研究所松本 哲郎

中性子は原子力、工業、医療応用などさまざまな形で国民生活に利用されており、新たなニーズも拡大し続けている。

受賞者らは、これまで中性子測定技術に関する研究開発及び、中性子線量に関する国家標準の高度化と普及に優れた業績を持つ。産業界等への中性子標準の供給には、中性子線源の輸送など技術的・経済的課題が大きかったが、小型平坦応答中性子検出器などの独創的なアイデアを考案、実用化することによって解決に導くとともに、計量法校正事業者登録制度(JCSS)によるトレーサビリティー体制を確立した。海外の二次標準線量研究所のためのガイドライン作成など国際貢献にもつながっている。

さらに、陽子線治療など新たな中性子標準ニーズの増大に即応して、高エネルギー領域でのスペクトルやフルエンスの精密計測技術を高度化させ、世界に先駆けて高エネルギー中性子標準を確立した。

「産業分野への赤外線加熱技術の実装に向けた取り組み」

中部電力株式会社河村 和彦
中部電力株式会社永松 克明
中部電力ミライズ株式会社杉山 公英

輸送機器、食品・プラスチックなどの産業分野では、労働者の手元で燃焼を伴う加熱工程がある。そのため、室内環境は、暑く過酷であった。また、脱炭素化が求められており、燃焼によるCO2排出が課題であった。

受賞者らは、吸排気の排出ロスを低減させて、エネルギーを効率良く使う電気式の赤外線加熱技術により課題解決を図った。これにより、輸送機器、食品・プラスチックなどの産業分野で主流である燃焼を赤外線加熱技術に置き換えることで、工場生産時におけるCO2の排出をなくすことに1歩近づけることができた。

代表的な実装事例としては、「プラスチック製品の連続式アニール装置」というもので、プラスチック成形品の歪を取り除くための電気式加熱炉である。これにより、従来の燃焼式の熱風方式に比べて、処理時間は1/20~1/70、生産コストは1/2に低減した。

また、エンジン製造工場で使用する「金型加熱器」、「サブストークヒータ」及び「塗型焼成乾燥機」といった輸送機器分野への実装では、これまで課題であった加熱時間の短縮、エネルギー使用量の削減及び作業環境の大幅な改善が達成できた。

「低コスト高効率タンデム太陽電池向け透過型Cu2O太陽電池の開発」

株式会社 東芝山崎 六月
株式会社 東芝芝﨑 聡一郎
株式会社 東芝保西 祐弥

低コスト高効率Cu2O/Siタンデム太陽電池は、EVや電車、成層圏通信プラットフォーム(HAPS)といった電動モビリティへの適用が期待でき、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する技術である。そのキーデバイスである透過型Cu2O太陽電池の高効率化と高透過率化を実現した。

研究開発のポイントは、Cu2O発電層内部に不純物として生成しやすいCuOとCuを最小化する成膜技術を開発した点であり、高い発電効率(世界最高効率8.4%)と高い透過率(76%(透明化は当社のみ))を同時に達成した。さらに単体効率25%のSi太陽電池とタンデム化した効率を試算した結果27.4%の値が得られ、Si世界最高効率26.7%を超えるポテンシャルを有することを示した。

本技術は、米国科学雑誌「Applied Physics Letters」に掲載され、将来の充電なしEVを実現する新技術として多方面で紹介されている。

「操作性・安全性に優れヘリウム資源保護に貢献する冷凍機冷却超電導磁石の開発と実用化」

東芝エネルギーシステムズ株式会社小柳 圭
東芝エネルギーシステムズ株式会社戸坂 泰造
東芝エネルギーシステムズ株式会社下之園 勉

超電導磁石は、従来の電磁石では得られない高磁場を提供できるためさまざまな応用が期待されているが、取り扱いが難しく安全性にも課題のある極低温4.2K(-269℃)の液体ヘリウムを冷却に用いることが普及を妨げる要因の1つになっていた。

受賞者らは、超電導コイルへの侵入熱を極限まで低減する技術や冷凍機までの伝熱抵抗を低減させる技術等の開発により、液体ヘリウムを使用せず極低温冷凍機のみで超電導コイルを4Kレベルまで冷却する冷凍機冷却超電導磁石を世界で初めて実用化した。本磁石の実現によって、超電導磁石の操作性・安全性を飛躍的に向上させるとともに、医療、産業分野への応用の幅を大きく広げた。

医療用では、大型装置の小型化による普及を実現し、産業用では、液体ヘリウムの入手が困難であった地域に超電導磁石を普及させる原動力となった。さらに、枯渇が懸念されているヘリウムの資源保護にも貢献している。

「Society5.0の実現を支える大規模AI高速化技術の開発と実践」

富士通株式会社笠置 明彦
富士通株式会社山崎 雅文
富士通株式会社田原 司睦

Society5.0は仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより経済発展と社会的課題の解決を両立させる社会であり、目指すべき未来社会の姿として提唱された。このSociety5.0を実現するために、AI技術は必要不可欠な技術分野である。しかし、AI技術の開発で生じる膨大な計算需要に対して、LSI(大規模集積回路)の微細化による従来のアプローチだけでは性能向上が頭打ちとなり、十分な計算能力を供給できなくなる。

受賞者らはこの課題に対し、大規模にコンピュータを束ねてAI技術開発を行う分散並列深層学習技術を継続的に開発し、富士通製のスーパーコンピュータ「富岳」を代表とする計算機基盤で世界最高速のAI処理速度を達成した。本技術で使用した技術はオープンソースライブラリとして公開されており、幅広い産業領域の発展に大きく貢献している。

「最高風速による縦型洗濯乾燥機の乾燥仕上がり向上技術開発」

日立グローバルライフソリューションズ株式会社千葉 浩司
株式会社 日立製作所塚本 和寛
株式会社 日立製作所川村 圭三

家事の省力化に貢献する洗濯乾燥機では、高い洗浄性能や乾燥性能、及び低消費電力量が求められている。中でも縦型洗濯乾燥機は比較的低価格かつ洗浄性能が高いとの評価から広く普及しているが、一方で乾燥性能、アイロン掛けの手間を省く衣類の仕上がり(シワの少なさ)の向上が課題であった。

そこで、縦型洗濯乾燥機の乾燥仕上がり向上を目的に、時速500kmの高速温風(※1)、衣類撹拌性能の向上、衣類のねじれ抑制により、乾燥仕上がり評価値(※2)を大幅に改善した。この結果、乾燥仕上がりの評価が高いドラム式洗濯乾燥機と同等以上の乾燥仕上がりを実現した。

※1 当社調べ。吹出口面積と風量から換算した吐出口付近の速度。
※2 当社独自指標。

「低抵抗かつ高品質なGaN単結晶ウェハ製造技術の開発」

パナソニック ホールディングス株式会社滝野 淳一
パナソニック ホールディングス株式会社隅 智亮
パナソニック ホールディングス株式会社岡山 芳央

カーボンニュートラル実現に向けて、世の中のあらゆるところで用いられている電力変換(電流・電圧や周波数の調整)時の損失を大きく低減可能なGaNやSiCなどのワイドバンドギャップ半導体を用いたパワーデバイスの普及が期待されている。今回、新たに酸化物気相成長法(OVPE)を開発し、従来技術では困難であった、電気抵抗が低く、かつ結晶品質が高いGaN単結晶ウェハを実現した。

OVPE法では、Ga原料として酸化物ガスを用いるため、結晶へ導電性を付与するための多量の酸素添加が容易であり、従来技術より1桁以上低い抵抗率を達成した。また、微細凹凸構造を有する成長モードの実現により、従来技術より1桁高い結晶品質を達成した。さらに、OVPE法で製造したGaN単結晶ウェハを用いてパワーデバイスを試作した結果、従来技術で作製した基板上に比べオン抵抗が1/8に低減するなど、電力変換損失削減につながる優れた特性を実証した。

本開発技術の実用化により、既存のSiパワーデバイスを置き換える高性能なGaNパワーデバイスの普及促進を図る。これにより、CO2削減・カーボンニュートラル実現に大いに貢献することが期待される。

「サイバーセキュリティ演習環境の構築と演習実施を通じた業務面でのセキュリティレベル向上への貢献」

一般財団法人 電力中央研究所嶋田 丈裕
一般財団法人 電力中央研究所上田 紀行

2000年代に入ると電力各社においてもさまざまな業務にインターネットが活用される一方、「重要インフラのサイバーテロ対策に係る特別行動計画」が定められるなどサイバーセキュリティ確保への関心が急速に高まる状況にあった。

このような流れを受け、受賞者は、当時インシデント対応訓練を行う演習の類例が見られない中、国内電力会社向けのサイバーセキュリティ演習(インシデント対応訓練)の実施に向けた検討を独自に行い、2004年に演習を開始するに至った。以来、現在に至るまで、シナリオや演習環境を更新して演習を継続し、19年間で約1,500名が本演習を受講し、国内電力会社におけるサイバーセキュリティ能力の向上に貢献してきた。

本サイバーセキュリティ演習は、机上演習やシミュレーション演習ではなく、サイバー攻撃や防御の演習を行うために、実際のコンピュータ上に特別に構築した演習環境(サイバーレンジ)を用いたハンズオン形式を特徴とするものである。この演習環境は、電力会社が所有するシステムを模擬することにより、自社におけるサイバーセキュリティ業務にて活用しやすいノウハウや経験を積むことを可能としている。

「配電線の風疲労を対象とした疲労試験機の開発と疲労損傷度評価法の構築」

一般財団法人 電力中央研究所早田 直広

屋外の電柱間に敷設される配電線は常に風雨に曝されるため、経年によって疲労損傷が進行し、断線に至る場合がある。この対策に資するため、強風に対する配電線の耐疲労性能を評価するための疲労試験機を開発した。

この試験機は、強風によって配電線が横振れするときにがいし際に生じる繰返し応力を模擬することが可能であり、実際の環境下での挙動に基づいた疲労強度を評価することができる。

また、試験によって得られた疲労強度をもとに、各地に敷設された配電線の疲労損傷度を定量的に評価する手法を開発した。本評価法は、風速階級別の発生頻度、風による配電線の発生応力と振動回数、がいし際での断線に対する疲労強度をそれぞれ評価し、これらの情報を組み合わせることで疲労損傷の進行度を算定するものである。これによって、疲労損傷リスクの高い地域や設備が明らかになるため、対策の優先順位をつけることが可能となり、設備の保守業務に活用することができる。

「機微な情報を安全に利活用できる秘匿検索処理技術の開発と実用化」

株式会社 日立製作所吉野 雅之
株式会社 日立製作所佐藤 尚宜
株式会社 日立製作所長沼 健

本技術は、暗号化によりデータを保護する「秘匿性」と、大量データの検索を即座に完了できる「高速性」の、両方の特長を併せ持つ秘匿検索技術である。デジタル技術の発展により、膨大なデータが収集され、そして社会問題の解決や新事業の創生に活用されている。一方、サイバー攻撃の高度化等により、世界中で多数の情報漏洩が報告されている。この問題を解決するため、日立は、暗号化したまま高速にデータを探し出す独自の秘匿検索技術を開発し、実用化した。

本技術を用いると、クラウド側ではデータを秘匿したまま管理・検索が可能であり、暗号化データの中身はクラウド管理者でさえも閲覧することはできない。そのため、機微なデータをクラウド経由で安全に共有することができる。

本技術は、データを保護する基本技術として、金融機関のみならず自治体・医療機関など複数の業種で実用化されている。

「320km/h高速走行性能と経済性を両立した新幹線高速シンプル架線の導入」

東日本旅客鉄道株式会社加藤 洋
東日本旅客鉄道株式会社熊谷 和博
公益財団法人 鉄道総合技術研究所常本 瑞樹

東北新幹線は速達性と利便性向上のため、最高設計速度260km/hで1982年大宮・盛岡間が開業。その後、東京・青森方面延伸や高速化が進められ、2013年営業速度320km/hを達成した。

本受賞作は、東北新幹線において、320km/hの営業速度を維持したまま、電車線リニューアルの施工推進工法を確立し、実現したことに関するものである。これまで用いられてきたコンパウンド架線を、本リニューアルにて日々の運行を継続したまま、260km/h前後の整備新幹線で使用されてきたシンプル架線の電線張力をより高くした高速シンプル架線に変更。これを実現する過程で、シンプル架線の適用速度範囲の拡大に関する研究のほか、経済性・高速性能を併せ持つ最適な架線の組み合わせを走行試験で確認、実用化を進めてきた。

北日本エリアの速達性向上による物流の強化、産業の発展並びに国民生活の向上に寄与した点で意義の高い研究並びに実用化である。

「既設の光ファイバインフラを活用した交通状況の高精度監視技術の開発と実用化」

日本電気株式会社樋󠄀野 智之
NEC Laboratories AmericaPhilip Ji
日本電気株式会社櫻井 均

本技術は、道路沿いに既に敷設されている通信用途の光ファイバインフラに着目し、光ファイバセンシング技術により道路上の全車両の走行振動を捉え、時間軸に基づいて車両位置を分析することで、道路全線の交通状況をリアルタイムに推定する技術である。これにより、従来の交通量計を用いる手法と比較して、より経済的に交通状況の全線監視を可能とした。

既設の光ファイバインフラをセンシング用途として利用する場合、光ファイバの余裕部分の存在などにより車両の検知感度のバラつきや測定位置の誤差が発生することが、実用化に向けた重要課題となっていた。受賞者はこれらの課題を解決するAI分析アルゴリズムを開発し、実際の高速道路で実証実験を行って、既存の手法と同等の高い精度で道路全線にわたって交通状況をリアルタイムに推測できることを確認した。本技術は、交通状況の高精度監視システムとして実用化され、道路の広域監視に貢献している。

「電力用絶縁開閉装置のSF6ガス使用量を削減する環境負荷低減技術の開発」

三菱電機株式会社堀之内 克彦
三菱電機株式会社佐藤 基宗
三菱電機株式会社久保 一樹

電力系統保護のため落雷や短絡事故発生時に電流を遮断する電力用開閉装置において、遮断時に発生する高温のアークを速やかに冷却し消すことができる新材料をノズル(ガス吹付の流路形成用部品)へ適用することで、温室効果の高いSF6ガス使用量の半減につながった。

本技術の特徴は、アーク冷却に寄与する絶縁材料のアブレーション効果に着目し、①樹脂のアークの光による分解メカニズムを解明し、生成ガス量を定量的に求める方法を見出した点、②材料の構造に着眼し遮断性能及び絶縁性能に優れる画期的な新しいアブレーション材料を創出した点にある。

この材料の導入によって、遮断性能を飛躍的に向上させることができ、ガス封入用タンクの小型化へつながるとともに、従来遮断ユニット数を2点有していた超高圧開閉装置では、遮断ユニット数を1点に削減して、二酸化炭素の25,200倍の温室効果があるSF6ガスの使用量を半減できる。

「小学校と連携した「プログラミング的観点」を養う授業モデルとプログラミング教育の自立化に向けた授業モデルの構築・実践」

明石工業高等専門学校上 泰
福井工業大学岩野 優樹
明石工業高等専門学校梶村 好宏

小学校のプログラミング教育必修化に対する主な現場課題は、「①プログラミング的思考の意味や論理的な思考との違いがはっきりせず、どう指導してよいかわからない」、「②プログラミング体験に適した内容や教材に見当もつかない」、「③教育の内容・質が現場教員の個人スキルに大きく依存する」の3点であり、これらの解決に小学校の先生方と取り組んだ。

①については、コンピュータの特徴である「指示された動作を『1つずつ』、『忠実に』、『高速に』実行すること」を「プログラミング的観点」と定義し、「プログラミング的観点をもった論理的思考である」 という解釈を与え、指導上の方向性を具体化した。②については、micro:bit等の小学生向け教材を用い、歩行者信号機の動作再現等の身近な題材で「プログラミング的観点」が養える授業モデルを構築した。③については、レストランの定員呼び出しボタン(無線送信機)等の身近な題材、かつ、命令5個程度のシンプルなプログラムを扱い、説明用の動画があれば小学校の先生だけで指導できる授業モデルを構築した。

なお、③の評価は、受賞者らが現地に赴かない状態で複数の小学校(最大8校15クラス)に対するオンラインでの一斉プログラミング授業で現場指導された先生へのアンケートに基づいており、全国の小学校に対してオンライン授業展開できる可能性を示唆している。

電気科学技術奨励賞 贈呈式

第70回 電気科学技術奨励賞贈呈式を開催しました

公益財団法人 電気科学技術奨励会主催の第70回電気科学技術奨励賞贈呈式が、去る11月25日(金)に東京神田の学士会館において開催されました。


1. 開催概要

第70回電気科学技術奨励賞には、多数の機関・団体から受賞候補者のご推薦を頂き、38件、104名の応募が寄せられました。9月13日(火)に行われた最終審査委員会において、受賞候補の中から18件、50名の電気科学技術奨励賞受賞者を決定しました(第70回電気科学技術奨励賞受賞者名簿)。

全受賞者の中から、「920MHz帯 空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの開発と実用化」(パナソニック ホールディングス株式会社、株式会社 パナソニック システムネットワークス開発研究所、京都大学)が特選1件として選ばれ、文部科学大臣賞に輝きました。さらに、特選に次ぐ1件として、「小型省電力OOLS(Optical Open Line System)の実用化」(日本電信電話株式会社)が電気科学技術奨励会会長賞に選ばれました。

今回の受賞者を加え、第1回から第70回までのトータル受賞件数は1,909件、受賞者数は延べ4,330名に達しております。

本奨励賞の贈呈式には例年、受賞者をはじめ、受賞者のご家族、及び多くのご来賓をご招待していますが、今年は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、ご出席者を絞った形での式典とさせて頂くことになりました。ご出席頂けない方々への配慮として、贈呈式の模様を、インターネットを通じて簡易な形式で配信することになりました。


2. 贈呈式レポート

秋も深まった11月25日(金)、第70回電気科学技術奨励賞贈呈式が、東京の学士会館にて午後4時30分に開会しました。

式典ではまず、当会の日髙邦彦会長が式辞を述べ、さらに審査委員会委員長として審査結果の報告を行いました。

次に、受賞者全員に電気科学技術奨励賞の賞状と副賞(雷神像の記念楯、賞金)の贈呈があり、引き続いて文部科学大臣賞の贈呈、電気科学技術奨励会会長賞の贈呈と進みました。

各賞の贈呈の後、文部科学省研究振興局長による祝辞(代読・丸山智 文部科学省 研究振興局 振興企画課 奨励室長)が披露されました。さらに、今回、来賓としてはご招待できませんでしたが、3省庁(総務省国際戦略局長、国土交通省大臣官房技術総括審議官、経済産業省資源エネルギー庁長官)より賜ったご祝辞を、司会者が代読しました。

その後、全受賞者を代表して、文部科学大臣賞受賞のパナソニック ホールディングス株式会社の谷博之氏が答辞を読み上げました。続いて、谷氏により大臣賞受賞作の内容が解説されました。

文部科学大臣賞受賞作の解説をもって、贈呈式は滞りなく終了しました。

公益財団法人電気科学技術奨励会は、電気科学技術奨励賞を主事業として、今後も次世代を担う電気科学技術を支える研究者、技術者、教育者の顕彰と支援を行い、また内閣府および文部科学省の傘下にあって科学技術立国を目指す人材の育成を通して社会貢献に努めてまいりたいと存じます。

  • 贈呈式会場 贈呈式会場
  • 受付(右手前は展示された記念楯) 受付(右手前は展示された記念楯)
  • 式辞を述べる日髙会長 式辞を述べる日髙会長
  • 奨励賞受賞を祝して壇上にて記念撮影 奨励賞受賞を祝して壇上にて記念撮影
  • 文部科学大臣賞の授与 文部科学大臣賞の授与
  • 奨励会会長賞の授与 奨励会会長賞の授与
  • 文部科学省研究振興局長祝辞(代読・丸山智 文部科学省研究振興局 振興企画課奨励室長) 文部科学省研究振興局長祝辞
    (代読・丸山智 文部科学省研究振興局 振興企画課奨励室長)
  • 受賞者代表による答辞 受賞者代表による答辞
  • 文部科学大臣賞受賞作の内容解説 文部科学大臣賞受賞作の内容解説

For Student 未来の研究者・技術者の育成のために

電気科学技術奨励学生賞とは

概要

電気科学技術奨励学生賞は、日本国内で開催される国際会議において、優秀な論文を発表した大学院生・大学生を対象に顕彰します。主に電気系5学会(電気学会、電子情報通信学会、情報処理学会、映像情報メディア学会、照明学会)のご推薦をいただきながら、毎年10人程度を上限に賞状と研究助成金を贈呈するものです。なお、電気系5学会以外の学生が参加を認められている電気関連国際会議がありましたらご紹介いただきたいと存じます。

電気科学技術奨励学生賞 賞状 電気科学技術奨励学生賞 賞状(一例)

これまでの受賞者

年度(回数) テーマ 表彰人数
平成30年度
(第13回)
ディスプレイ国際ワークショップ(IDW '18) 2件、2名
(国内の学生2名)
平成30年度
(第12回)
パワーエレクトロニクスに関する国際会議
(IPEC-Niigata 2018)
5件、5名
(国内の学生2名、海外の学生3名)
平成29年度
(第11回)
ディスプレイ国際ワークショップ(IDW '17) 2件、2名
(国内の学生1名、海外の学生1名)
平成28年度
(第10回)
電気機器及びシステムの分野における国際会議
(ICEMS 2016)
8件、8名
(国内の学生5名、海外の学生3名)
ディスプレイ国際ワークショップ(IDW '16) 1件、1名
(国内の学生1名)
平成27年度
(第9回)
ディスプレイ国際ワークショップ(IDW '15) 1件、1名
(国内の学生1名)
平成26年度
(第8回)
ディスプレイ国際ワークショップ(IDW '14) 2件、2名
(国内の学生1名、海外の学生1名)
パワーエレクトロニクスに関する国際会議
(IPEC - Hiroshima 2014)
3件、3名
(国内の学生2名、海外の学生1名)
平成25年度
(第7回)
ディスプレイ国際ワークショップ(IDW '13) 2件、2名
(国内の学生1名、海外の学生1名)
平成25年度
(第6回)
ソフトウェアプロダクトラインに関する国際会議(SPLC) 3件、3名
(国内の学生1名、海外の学生2名)
平成24年度
(第5回)
電気機器及びシステムの分野における国際会議(ICEMS) 4件、4名
(国内の学生3名、海外の学生1名)
平成24年度
(第4回)
民生用電子技術に関する国際会議(IEEE GCCE 2012) 5件、5名
(国内の学生3名、海外の学生2名)
平成23年度
(第3回)
誘電・絶縁材料に関する国際会議(ISEIM 2011) 10件、10名
(国内の学生4名、海外の学生6名)
平成22年度
(第2回)
パワーエレクトロニクスに関する国際会議
(IPEC-Sapporo 2010)
10件、10名
(国内の学生5名、海外の学生5名)
平成21年度
(第1回)
電気機器及びシステムの分野における国際会議(ICEMS) 9件、9名
(国内の学生6名、海外の学生3名)

平成21年〜平成30年までの学生賞受賞者分布

学生賞受賞者分布

●国内外の国別受賞者数
(平成30年5月31日 現在)

  • 日本 34名
  • 中国 6名
  • アメリカ 3名
  • スウェーデン 2名
  • マレーシア 3名
  • フランス 1名
  • オランダ 1名
  • デンマーク 1名
  • バングラデシュ 1名
  • タイ 1名
  • ベトナム 1名
  • フィリピン 1名
  • 台湾 1名
  • 韓国 1名
  • ドイツ 2名
  • インドネシア 1名

●国内の都道府県別受賞者数
(平成30年5月31日 現在)

  • 東京 14名
  • 大阪 5名
  • 愛知 3名
  • 新潟 3名
  • 宮城 1名
  • 岐阜 1名
  • 広島 1名
  • 福岡 1名
  • 長崎 2名

電気科学技術奨励学生賞 贈呈式

平成30年度電気科学技術奨励学生賞の贈呈式を開催(IDW'18での優秀論文)

IDW'18(The 25th International Display Workshops:ディスプレイ技術分野の国際ワークショップ)が平成30年12月12日より14日まで、名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)で開催されました。当法人は、このワークショップで優秀な論文を発表した主として国内外の大学院生に対して、賞状及び研究助成金を贈呈しています。今回のワークショップでは、日本の大学院生2名が平成30年度電気科学技術奨励学生賞を受賞されました。

贈呈式は、平成31年3月12日(火)に東京都港区芝公園の機械振興会館会議室において実施されました。同賞の今回の受賞者として、東京大学大学院 平木剛史氏と筑波大学大学院 富田洋文氏の2名が選出されました。贈呈式には平木剛史氏の指導教官の苗村健教授も出席し、賞状と研究助成金の授与にも立ち会われ、表彰を祝っておられました。

なお、平木氏の研究テーマは、可視光通信プロジェクタにおいて、ハードウェア符号化を用いることで高画質とインタラクティブな情報更新を両立させる手法に関するもの、富田氏の研究テーマは、静電気力を用いた触覚ディスプレイにおける触覚強度のモデル化に関するものでした。


  • 平木剛史氏への贈呈
  • 富田洋文氏への贈呈


平成30年度 電気科学技術奨励学生賞 受賞者の声

この度は、IDW'18における発表について電気科学技術奨励学生賞を頂くことができ、非常に光栄でございます。
本論文を査読、評価して頂いたIDW関係者の方々並びにご推薦頂いた映像情報メディア学会、そして奨励会関係者の方々に厚く御礼申し上げます。また、本研究を進めるにあたり熱心かつ丁寧な御指導を賜りました苗村健教授に深く感謝致します。
今後も、電気科学技術分野の発展に寄与できるよう、研究活動に邁進していきたいと考えております。
誠にありがとうございました。

東京大学大学院
情報理工学系研究科 電子情報学専攻
平木剛史

平木剛史氏と指導教官の苗村健教授 左は指導教官の苗村健教授


平成30年度 電気科学技術奨励学生賞 受賞者の声

この度はIDW'18にて電気科学技術奨励学生賞を受賞させて頂きありがとうございます。また、本論文を査読及び評価し、栄誉ある本賞に推薦していただいた関係者の方々にも心から感謝申し上げます。
本賞の受賞で得られた研究に対する自信を今後の研究に活かすと共に、研究テーマである「触覚ディスプレイ」の発展に貢献できるよう日々努力していきます。
最後に、本賞に至るまでに助言を頂いた指導教員の高橋伸准教授を始めとする共著者の皆様には感謝致します。本当にありがとうございました。

筑波大学大学院
システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻
富田洋文

富田洋文氏 富田洋文氏





平成30年度電気科学技術奨励学生賞の贈賞式を開催

表彰された8名の受賞者 受賞者(5名)と事務局長(当時、右)

平成30年度電気科学技術奨励学生賞として、IPEC-Niigata 2018(2018 International Power Electronics Conference, IPEC-Niigata 2018 -ECCE Asia- : パワーエレクトロニクスに関する国際会議)が平成30年5月20日より24日まで、ANAクラウンプラザホテル新潟(新潟県・新潟市)で開催された。この会議は電気学会産業応用部門主催のIPECとして、日本、韓国、中国の電気学会の共催により各国持ち回りで開催されている。2018年は日本が開催国であった。

当法人は、この会で優秀な論文を発表した主として国内外の大学院生に対して、賞状及び研究助成金を贈呈している。今回は日本の大学院生2名(長岡技術科学大学、東京理科大学)、インドネシアの大学院生1名、中国の大学院生1名、アメリカの大学院生1名の計5名が受賞された。

贈賞式は、5月24日(木)19:00から行われたバンケットの会場で、論文委員長の宇都宮大学・船渡寛人先生の紹介で、全員が壇上に参集し、賞状と研究助成金を受け取った。会場は総立ちになり、バンケット会場には歓声と拍手がこだまし、若者に喜びのエールが送られた。


  • バンケット風景(参加者は約1,000名)
  • 賞状の授与
  • 表彰者リストの紹介


平成30年度 電気科学技術奨励学生賞 受賞者の声

この度は、IPEC-Niigata 2018にて電気科学技術奨励学生賞という栄誉ある賞を頂きまして、誠に光栄でございます。
本論文の査読、評価をしてくださったIPEC関係者の方々並びに奨励会関係者の方々に御礼申し上げます。また、本研究の第一著者である近藤健史氏、第二著者である稲葉豪氏、及び熱心かつ丁寧なご指導を頂きました小泉裕孝教授らに深く感謝致します。
今後とも電気科学技術分野の発展に少しでも寄与できるよう、日々研究に邁進していく所存でございます。
改めまして、ありがとうございました。

東京理科大学大学院
工学研究科 電気工学専攻
酒井義知

【左】受賞者の本田秀一さん 右は指導教官の小泉裕孝教授





平成29年度IDW'17(ディスプレイ国際アジア地区合同ワークショップ)贈賞式

一般社団法人 映像情報メディア学会(会長・川添雄彦氏)主催のIDW'17の贈呈式が、6月5日(火)、6月6日(水)に東京都港区芝公園の機械振興会館会議室において実施されました。同賞の今回の受賞者は千葉大学大学院 梁壮氏と神奈川工科大学 金澤宏介氏の2名が選出されました。6月5日(火)の授賞式には梁壮氏の指導教官の小林範久教授が、また6月6日(水)の金澤宏介氏の授賞式には指導教官の奥村万規子教授も出席し、賞状と研究助成金の授与にも立会われ表彰を祝っていました。

なお、梁氏の研究テーマは、電子ペーパーのカラー化に関する内容のもの、さらに金澤氏の研究テーマは、ラインディスプレイの点滅制御の最適化に関するものでした。



平成29年度 電気科学技術奨励学生賞 受賞者の声

この度は、IDW’17において電気科学技術奨励学生賞を受賞させて頂き、非常に嬉しく、光栄に存じております。
本賞に推薦および選考を頂いた関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。また、研究を進めるにあたり、ご指導を賜りました本研究室の小林範久教授および中村一希准教授に深く感謝いたします。
今後は、本研究のテーマである、フルカラー表示の電子ペーパーの実現を目標として、より一層研究を進めるとともに、電気科学分野の発展に少しでも貢献できるよう頑張りたいと考えております。

千葉大学大学院
融合科学研究科 情報科学専攻
梁 壮

【左】受賞者の米山勝也さん 左は指導教官の小林範久教授


平成29年度 電気科学技術奨励学生賞 受賞者の声

この度は、電気科学技術奨励学生賞という名誉のある賞を頂き、誠に光栄に思います。このような名誉のある賞を頂けるというのは、努力が報われた瞬間と言っても過言ではなく、研究の励みになり、今後の活動にも意欲が湧いてきます。
本研究を高く評価して下さった電気科学技術奨励会や映像情報メディア学会関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。
研究を進めるにあたり、親身になって指導してくれた奥村教授や貴重なご意見を下さった教授方には深く感謝致します。また、協力してくれた同期や後輩に改めて感謝致します。誠にありがとうございました。

神奈川工科大学大学院
工学研究科 電気電子工学専攻
金澤宏介

【左】受賞者の米山勝也さん 左は指導教官の奥村万規子教授